東京帝国大学医学部の骨格標本
東京帝国大学(現東京大学)医学部に保管されている男女の骨格標本は、本物の人骨で作られており生前は夫婦であった。
骨格標本になった男の名前は杉山茂丸、72歳で脳溢血で亡くなり、遺体は医学部解剖学教授小金井良精の立会いのもと解剖された。なお、茂丸夫人は後に亡くなった後に同様の処置が行われた。
杉山茂丸は明治から昭和初期に政財界に広い人脈を持ち活動した人物で、息子は作家夢野久作である。ただし、骨格標本になっている夫人は久作の実母(茂丸とは離婚)ではなく後妻である。
また、小金井良精は作家星新一の母方の祖父で、夫人は森鴎外の妹喜美子である。
星新一の父星一は杉山茂丸の書生を振り出しに米国コロンビア大学を卒業、米国で英字新聞発行など事業を行なった後、日本に戻り星製薬(現TOC)を起業して戦前日本一の製薬会社に育てた。